半蔵ストーリー・お酒の出来るまで〜
<洗米・浸漬 蒸米>

 
【洗米・浸漬】
12キロずつ米を洗米袋に入れ、水温約8度前後の水で手洗(洗米)。 必要な水分を米に吸わせる(浸漬)。
必要以上の水分を吸収させないよう杜氏がストップウォッチを片手に、 秒単位で洗っては上げるという作業を指示する。

【水切り】 洗米した後、布に包む。
【蒸米】 甑で米を約60分蒸す。
【放冷】
蒸し上がった米を布に包んで運び、簀の上に広げて手でほぐしながら、 冷たい外気にあてて冷ます。
100度近い蒸米を35〜36℃程度までにする。


*蒸米は、麹造り用の「麹米」、
”もと”造り用の「”もと”米」、
”もろみ”造り用の「掛米」の3つの用途に分けられる。


<麹づくり>
 
米のでんぷんをブドウ糖にかえていく働きがある麹を造る。
酒造りの要といえる作業で、よい麹がよい酒につながる。

【床揉み・種きり】
人肌程度に冷めた蒸米を、麹室(室温は30度)に運んで、揉み床という布のかかった台の上で
さらにほぐして、30度ぐらいまで冷ます。
蒸米の温度が30度に安定してきたら、その上に種麹を均等にまく(種きり)。
蒸米をかえしてほぐし、再び種麹をまく。
水分蒸発による品温低下を防ぐため蒸米を山ようにして布で包み、10〜12時間ほどおく。

【切り返し】
山をくずしてほぐし、蒸米の水分を飛ばす。
再びの山ようにして布をかけて、 6〜7時間おく。
【盛り・積み替え】
固まりをほぐした蒸米を一定量ずつ木製の箱に移し、綿布をかけておく(盛り)。
7〜9時間後、手入れにより攪拌し、蒸米水分の蒸発を促し、温度を低下させる。
【出麹(でこうじ)】
麹特有の栗を焼いたような香りになり、米の一つ一つに菌糸が入って白っぽくなったら、麹の出来上がり。麹室から外に出す。


<”もと”づくり=山廃”もと”>
 
わたしどもでは、一般に用いられる「速醸”もと”」に加え、
伝統的な手法の「山廃”もと”」によるお酒造りを行っております。
*自然に乳酸が生まれるのを待って”もと”を造るときは、約一ヶ月間かかる。
この方法で造った”もと”を「山廃”もと”」という。
吟醸酒では、一般に速醸”もと”である。
速醸”もと”に比べて日数が2倍かかり、手間もかかるが「濃厚な風味」を
得られることから、私どもは「山廃”もと”」を用いたお酒をつくっています。

【埋け飯(いけめし)】
コシキで蒸した米を自然冷却させ、半切の中に入れる。
蒸米の調質・保温のため、布で覆う。
【水麹を造る】
麹を”もと”を造るための”もと”桶に入れ、冷水を入れてよく攪拌すると水麹ができる。

【仕込】
水麹に埋け飯した蒸米を入れる。
【汲掛け】
仕込み後、蒸米の中央部に底のない筒を埋め、
溜まった液をひしゃくで蒸米表面に振りかけ、蒸米を均一に糖化させる。
【櫂入】
仕込んだタンクの米を「櫂棒」で突く、
5〜9時間間隔で約3回行う。

【前暖気(だき)】
仕込から6日目位で行う。
蒸米の溶解・糖化と乳酸菌の増殖を
促すために、 お湯の入った樽で加温し、
「天然の乳酸」を生成させ雑菌を淘汰する。

【酵母を添加】
前暖気から10日間位、乳酸の成分が
整ってきたところで、酵母を添加する。

【後暖気】
温度を上昇させ、酵母の増殖を促進させる。

【膨れ】
仕込から18日目になると、酵母が醗酵をはじめ、
ガスで膨れてくる。

【山廃”もと”の完成】
仕込から28〜30日後完成。



<醪 (もろみ)>

 
酒母=山廃”もと”を仕込タンクに移し、
麹・蒸米・水を加える。
そのプロセスを3回行う。1回目を「初添」、
2回目を「仲添」、
3回目を「留添」と呼ぶ。
雑菌の汚染を防ぎ、酵母や乳酸が薄まるのを防いで、スムーズに発酵が行われる。=3段仕込と呼ばれる。
【上槽】 
醪を搾り(上槽ともいう)、酒(液体)と酒粕(固体)に分離する作業。

*「大吟醸」の搾りには「袋吊り」といって、
酒袋をハの字に吊して自然と酒が滴り落ちる
(圧力をかけない)方法で行う。


【滓下げ】
搾ったばかりの新酒にある「滓」
(でんぷんや酵母などのカズ)を取り除くために、
約10日ほどおいて滓が沈殿するのを待つ。

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お酒は二十歳になってから